Montag, 15. April 2013

comparison  鉛筆書き比べ



高校時代、後ろの席に座っていた彼女は、いつも背の高い先のとがった鉛筆を使っていた。
ステンレスの銀色のキャップをはめた鉛筆で、姿勢よくノートをとっていたように思う。
たいして成績は良くなかったが、明るい性格で、クラスメートだけでなく先生からも声をかけられる人気者だった。
彼女は高校3年のとき理系に進んだ。
理系選択者だけが入れる、憧れの、3年8組であった。

彼女が使っていたのは、えび茶色の、そう、uni鉛筆である。
私自身は何を使っていたか、あまり記憶がないが、9800とか、その辺の適当な鉛筆や、名もないシャープを使っていたんだと思う。きっとこの頃から、いつか私も、長くてきちんと削られた鉛筆を使いたいって考えていたのかもしれない。

社会人になって、自分のお金で自由に買い物ができるようになった今、
ふと鉛筆のことが思いだされて、久しぶりに使ってみたくなった。
近所のホームセンターや書店の一角にある文具コーナーに行ってみたが、ならんでいるのはuniのほか、定番の9800や、3本で100円のものや、子供向けのキャラクターものしかない。

この3連休の初日、知遊堂まで行ってみた。期待通り、メーカー別・硬度別にならんだ美しい鉛筆売り場があった。しばらくうっとりと眺めてから、手に取って品定めをはじめた。
本当はHi-uniだけでもよかったのだが、こう一覧にされてはどうにも欲しくなって、買ってしまった。
なんとステッドラー社の鉛筆まであった。インターネットで少しだけ仕入れた知識によると、
ドイツの高級メーカーとのこと。
1本167円もしたが、仕事を頑張った自分へのご褒美にと購入した。

そして今日、新しく購入した6本を一気に削って、書き比べをしてみた。
同じように鉛筆の書き比べをしているサイトもいくつか眺めた。
私もそれに倣って、書いてみようと思う。









1. STAEDTLER Mars Lumograph 168円
硬い硬いときいていたが、実際に書いてみるとそれほどでもない、というのがまず感じたこと。
他のどの鉛筆よりも木の肌が白い。8900と比較してにおいが軽い感じ。uniと比べると、少しだけ硬い感じかな。とにかく“高級”という思いがあるから、それも多分に影響していると思う。

2. uni
あぁ、やっぱり、これが基準になるんだな。

3.三菱 9800
鉛筆といえば、これ。1箱12本入りのものを、過去に一度だけ買ったことがある。
12本もあった鉛筆、どこに行ったんだろう? みんな使ったのかなぁ。手元に残っているのは、1本だけだ。塗装がすぐに傷つくのが難点か? ただ私の扱いが悪いだけか?

4.TOMBOW 8900
三菱の9800と比べて、数字は似ているけど、若草色の、芯も雰囲気も硬い感じ。
トンボ鉛筆の商品カタログでは、1本あたり42円、一番安い。

5. TOMBOW 木物語
今でもすぐに手に入る。これをみると、私はセンター試験を思い出す。ときどき芯に硬いものがある。木物語の特徴は、なんといっても細い細い組み木のところ。よく眺めたなぁ。
昔、宮沢賢治の本を読んで、きっと昔の人が使っていた鉛筆は今の鉛筆のように外側の塗装なんかなくて、木の色そのままだったんだろうと思って、小刀で9800を削ったことがある・・・予想通り、削られた外側は、ぼこぼこになって、すぐに薄汚れてしまった。
懐かしい思い出。

6. uni-star  63円
uniよりほんの少~しだけ、ほんの少しだけ硬いか?
いい匂い。uniに慣れたら、もう100均の鉛筆なんか使えなくなる。

7. Hi-uni  147円
きたー!!!ずっと使ってみたかった鉛筆。Hi-uni。柔らかいというか、紙に吸い付いてくる感じ。
確かに、多くのユーザーがレビューしているように、柔らかい感じだ。あぁ、書くことが楽しくなる。
いいものを使うと、数学でさえもすらすらできてしまうような気がするよ。
小さいころから、Hi-uniで勉強した人と、100均の鉛筆で勉強した人と、違いがでるんじゃない!?

8.TOMBOW MONO-R 63円
黒い鉛筆を使うのは初めて。木が柔らかく、新しい鉛筆でも1回ですぐ削れる。
Hi-uniより少しだけ硬い感じ。でも、紙への吸い付きはHi-uniみたい。まるですぐに芯が削れてしまうような感じがする。

9.TOMBOW MONO 95円
MONO-Rより少し硬いかな? 木が柔らかいのはMONO-Rと一緒。MONOシリーズの中で、MONO100を差し置いて一番高級なデザインだと思う。

10. TOMBOW MONO100 147円
トンボの鉛筆のなかで一番高級なものらしい。Hi-uniに次ぐ紙への吸い付き方・・・
少し硬いかな。あぁでも高級品だと思って書いているとだんだんHi-uniと似てくる。
丁寧に取り扱わないと、TOMBOWはすぐに外側の塗装が傷んでしまう。
カタログによると、MONOとMONO100は、製図用ってなっている。事務・学習用ではないみたい。
しばらく使っていると、実はこれがHi uniよりも使い心地がよい。
さらさらさらさら書けるところがいい。
当初はHi uniを礼賛していたがら、あまり認めたくなかった自分がいたけど、
やっぱり嘘はつけないね。
自分の鉛筆に導入するならこれだな。
Hi uniはどこまでも柔らかい感じ。
MONO100は、流れるような、澄んだ感じがつづく。
さらさら、そう、MONO100を形容するにはこの単語が一番しっくりくる感じがする。

しばらく、毎日とっかえひっかえこれらの鉛筆を使って、楽しもうと思う。








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高校時代、後ろの席に座っていた彼女は、いつも背の高い先のとがった鉛筆を使っていた。 ステンレスの銀色のキャップをはめた鉛筆で、姿勢よくノートをとっていたように思う。 たいして成績は良くなかったが、明るい性格で、クラスメートだけでなく先生からも声をかけられる人気者だった。 ...